初期症状に気づき早めに対処しよう!知っておくべき脳出血の基礎知識をご紹介
脳出血の自覚症状には頭痛や吐き気などがあります。
一方で出欠量が少ない初期の段階では自覚症状が起きにくいのも事実です。
痛みや不快感が無いため、自身の脳に重大な健康被害が生じていることを自覚できないケースは少なくありません。
特に初めて出血が生じた人は脳の異常にまったく気づかないこともあります。
状態が悪くなるまで目立った症状が起きないこともあるため、体調を良好に保つには日頃から自身の体の状態を正確に把握することが重要です。
初期症状に気づき早めに対処しよう!知っておくべき脳出血の基礎知識をご紹介
脳出血は初期では自覚症状が起きにくいとされています。
医学の基礎知識として知られている自覚症状には頭痛や吐き気、意識の混濁などがありますが、これらは過去に複数回の脳出血があった人に顕著な症状です。
初めて脳出血が起きた人はほとんどの場合、痛みを感じないとされています。
出血が少量であることや、異常な状態と認識できないことから自覚症状が起きにくくなっています。
脳出血は本人が気づかないうちに症状が重くなりやすいので、日頃から体調管理に気を配ることが大切です。
脳出血とは何が原因で起こるのか?
脳出血とは、脳内の血管の内壁が破綻することで脳内に出血が発生する疾患のことです。
中高年以降の年齢に発生することから老化が原因と考えられがちですが、多くの場合何らかの基礎疾患が存在していると見られます。
中高年で頻度が最も高い生活習慣病のひとつに高血圧があります。
高血圧では塩分の過剰摂取などが元になって、塩分を排出しようと血管から過剰な水分を排除使用としますが、その結果一時的に水分が過剰になり血圧も高くなります。
高血圧にさらされることの一番の問題は、血管内壁が脆くなることです。
脳出血の発症頻度が高いのは、冬場と春先といわれます。
冬場は寒い場所から風呂場に身をさらすことによるヒートショック、気温が急激に変化する春先の気候等はいずれも血圧を急激に変化させて、脆くなった血管内癖を破綻させる原因となります。
血管内壁にダメージを与える点では、全身の血管に動脈硬化をもたらす糖尿病も、脳出血の発症リスクを高めます。
脳出血は出血の場所や出血の量によって症状が異なる
脳出血は脳内の血管が破綻し、脳内に血液がながれだす状態のことです。
脳脊髄組織は脳脊髄液という透明の液体が循環し、常に一定の脳圧と水分量が維持されています。
ところが脳出血になると、余計な水分が増加することで水分量が増加するばかりか、脳圧も上昇していくわけです。
この脳圧の上昇というのが脳細胞にダメージを与え、出血が出来た部位に応じて多彩な症状を呈します。
自律神経を維持しているのが、視床下部とよばれる場所で大脳の内側・脳質周辺に分布しています。
視床下部は体温調整や呼吸機能を維持しているので、この部位に出血が起きると異常な呼吸や非感染性の過高熱が出現することがあります。
さらに脳の深い箇所、脳室や中脳・橋・延髄などと呼ばれる脳幹部位に出血が波及すると、呼吸停止や意識障害などの深刻な症状が出現するようになるわけです。
運動機能を司る小脳では、全身の運動障害から初発しますが、重要な部位に隣接していることもあり重症化することも珍しくありません。
脳出血は短時間で病状が悪化するのが特徴
脳出血とは、脳内の血管が破綻して脳内に血液が流れ込む疾患のことです。
初発症状は頭痛や言葉がつかえる・麻痺症状などが観察されるなど、脳梗塞と類似した症状で見つかることが多いようですが、短期間で急速に症状が悪化するという際立った特徴をもっています。
脳内から脊髄にかけての部位には、脳脊髄液という透明な液体が循環しており、一定の圧力で脳から脊髄内部を循環しています。
脳出血になると脳脊髄液に血液分の水分が増加することで、脳内の圧力(脳圧)が上昇し脳細胞にダメージをおよぼします。
脳圧が上昇することで脳細胞が障害をうけるというのは、脳梗塞とも類似しています。
しかし脳出血の場合しばしば短時間で悪化するのは、出血量に比例して脳圧上昇のスピードが早くなり、影響をうける脳細胞の範囲が拡大することに起因すると見られます。
特に重要なのは高血圧で、短時間で意識障害を併発ししのまま回復できないまま、深刻な後遺症が残ったり死亡することも珍しくありません。
脳出血の治療は薬の服用やリハビリが基本
脳出血とは高血圧などの基礎疾患を背景に、脳内の血管の内壁が破綻して出血をきたす病気のことです。
高血圧のままの状況では全身の血管が慢性的にダメージを蒙ります。
高い圧力にさらされること自体が、血管にとってのストレスになるからです。
その結果血管内壁がもろく、また動脈硬化の影響で硬くなるとわずかのダメージで破綻したり破けやすくなります。
特に冬場や春先のように、気温が急激に変化するコンディションでは血圧の急激な変化に耐えられなくなり、血管が破綻し脳出血発症に至ることが多いようです。
脳出血の基本は薬剤の服用による、血圧管理と止血、そして後遺症に対するリハビリが基本になります。
出血すれば塊を形成し血腫となりますが、これを外科的に除去するというのはよほどの重症で生命の危険が迫っているときに、救命措置で実施されるのが実態です。
内科治療では出血量の目安は概ね30ccを超えないことにあり、保存的アプローチが第一選択になります。
ろれつが回らないのは脳出血のサイン
高血圧など様々な原因がもとで脳の血管が破れると、脳出血が生じます。生命維持や言語機能など、人体の様々な部分の制御を行う脳に出血が起これば、様々な症状が現れます。脳出血では、言葉や会話に違和感を生じるのも一つのサインです。ろれつが回らず、はっきり発音できなくなるのは脳に何らかの異常が生じている可能性があります。他にも、言葉がなかなか出てこない場合や、会話が理解できないなどの症状も存在します。言葉以外にも、表情を作った時に顔の片側が動かなかったり、口角を上げられないのも典型的な症状です。両手を上げた時に、そのままの体勢を維持できなかったり、片方の手が上がらないこともあります。このような症状はすべてではなく、どれか一つでも現われれば脳出血など脳に何らかの異変が生じている可能性が高まります。治療が早ければ後遺症なども軽く済むケースが多いので、このようなサインが一つでもあればすぐに病院を受診しましょう。
脳出血は高齢者や家族歴のある人は注意が必要
高齢化社会となった昨今、高齢者にとって非常に深刻な疾病があることが明らかとなりました。それは脳出血であり、冬に発症しやすい疾病です。簡単に脳出血の概要を解説すると、血圧・血流が急激に上昇をして脳の血管が破れるものです。一気に脳内に血液が漏れ出るため、最悪の場合は命を落とすことになります。この病気は遺伝性となっているもので、家族歴で脳出血がある場合は要注意です。20代でも罹患をするケースもありますが、高齢の方は若い世代の20倍以上ものリスクがあるものとなります。まず年齢を重ねると血圧が自然と高くなり、血管も硬化をします。入浴時などの気温差がある場所にいくと、健康な方でも血流が一気に増すため血管に大きな圧力が加わるわけです。どうしたら脳出血を予防できるのかを述べると、室内の気温差を2度までに抑えることが大切です。そして普段から数値測定をおこなっておき、必要ならお薬を飲んで大きな変化を与えないようにしましょう。
脳出血の検査はCT検査やMRI検査が一般的
脳の血管が破れてしまい出血を起こす脳出血は、そのまま放っておくと脳の細胞が壊死する脳卒中につながります。人間の脳は生命活動や言語・思考、感覚など多種多様な機能を担っているため、出血が起きた部位で現れる症状も異なってきます。基本的に脳出血が疑われる場合、診察にて自覚症状や感覚障害などの確認を行ってから、MRI検査やCT検査で診断を行う流れとなります。MRI検査とは、磁気の力を利用して体内を撮影する検査のことで、磁石でできた筒状の機器の中に入ります。頭部の検査では、脳腫瘍や脳梗塞を含め、様々な病変があるかどうかを調べることが可能です。脳出血の場合、症状の有無だけでなく大きさや病気を発症した時期を推測することもできます。CT検査はレントゲン検査と同じで、X線を使うことで頭部の断層写真を撮影します。MRI検査は詳細な状態を調べることができますが、脳出血などが疑われる場合、短時間で結果がわかるCTが有効です。
脳出血の初期症状を感じた時の診療科目とは?
脳出血の初期症状と思われる症状を感じたり、疑った場合は、何科の診療科目を選んで受診すれば良いのでしょうか。代表的とされる初期症状は頭痛やめまいに吐き気と嘔吐で、更に身体の片側が麻痺したり、痺れや歩きにくい、しゃべりにくいといったものもあります。ただこれらはまだ脳出血とは断定できませんし、やはりしっかりとした設備が整う医療機関で検査を受けるのが望ましいです。脳出血を含む脳疾患に対応する診療科目は、脳神経外科や神経内科、循環器科や老年科などです。脳神経外科は手術にも対応しますから、検査で重度の脳出血と発覚しても、すぐに対応してもらうことができます。身近に対応する診療科があるクリニック、病院が見つからない時は、とりあえず近くの一般内科に相談して適切な医療機関を紹介してもらうことをおすすめします。本当に出血が発生している場合は一刻を争いますから、迷ったり悩んでいる暇はないので、普段から何科を受診するべきか確認したり、問い合わせ先や駆け込む先を決めておくのが正解ではないでしょうか。
脳出血のリスクを減らすには定期的な脳ドックが効果的
脳出血はある日突然発症することが一般的です。前兆症状として頭痛などが数日前から実感していた、ということも見受けられますが、ただの頭痛と思い過ごされることが多いようです。高血圧や資質異常症などの生活習慣病が基礎疾患として存在すると見られているものの、それらの生活習慣病をコントロールしてさえいれば、脳出血の徴候を見逃さないのかといえばそういうわけでもありません。事前に発症を予見することはほぼ不可能というのが現状です。 このようなリスクを回避する方法に、脳ドックを受けるという選択肢があります。これは脳の気質的異常を発見する胃ことに特化した検査でCTやMRIなどを駆使して、脳内やその周辺の異常の有無の詳細を調べます。定期的な検査では検索対象になっていない部位や検査機器を使用するので、普通の定期健診では発見できない脳の異常を発見できる可能性があります。脳出血のリスクをより正確に把握するには、脳ドックは有用です。
脳出血で後遺症が残ることはある?
出血した部位にもよりますが、脳出血には様々な後遺症が残ります。
まず代表的なものとして運動麻痺が挙げられますが、半身のみの麻痺が多くなっています。
具体的な症状としては、「片側の手足に力が入らない」「片側の手足が動かしづらい」「歩行時に足をひきずる」「まっすぐ歩けない」などがあります。
また感覚障害も起こります。
運動麻痺と同様に半身のみで、「手足がしびれる」「手足の感覚が過敏になったり鈍くなったりする」といった症状が現れてきます。
そして言語障害もありますが、これは言葉の意味が理解できなくなる失語症としゃべりづらくなる構音障害に分けられます。
失語症では、人の言葉の意味を理解できないだけでなく読み書きもできません。
さらに片目の視力が著しく低下したり、ものを飲み下すことが難しくなることもありますし、排尿に支障をきたすこともあります。
他にも、「感情の起伏が激しい」「やる気が出ない」「悲観的で憂鬱になる」などの感情障害も、脳出血の後遺症の一つとなっています。
脳出血は脳梗塞とくも膜下出血を含む脳卒中の1種
日本人の平均年齢は毎年上昇を続けています。
それ自体は喜ばしいことですが、一方で寿命が延びたからこそ発症が増えている病気があり、そのことにより亡くなる人や後遺症も増加しています。
さらにはせっかく命を守ることが出来ても、後遺症が残ることによってQOL(Quality of Life)を大きく低下させてしまうことが大きな問題となります。
その代表的な病気が脳出血です。
脳出血は文字通り脳の中の細い血管が破れ出血が起きることですが、脳梗塞と何が違うかご存知でしょうか?脳梗塞は、出血とは逆に脳内の血管が詰まってしまい、詰まった先の脳神経細胞が死んでしまう病気です。
他に似た言葉で脳卒中があります。
脳卒中は、上記の脳出血、脳梗塞、そしてくも膜下出血という3つの病気の総称です。
くも膜下出血は、脳につながる動脈が破裂して脳を覆うくも膜の下に急激に血液が流れ込み、頭蓋内の圧力を高めて脳全体にダメージを与えます。
いずれの病気も死亡につながる恐ろしい病気であり、麻痺やしびれといった重篤な後遺症を残すこともある為、早期発見と治癒が何より大切です。
日本において脳出血の死亡率は低下している
日本人の死亡原因疾患ではトップがガンなどの悪性新生物、ついで心疾患、三位が脳卒中という内訳になっています。
かつては脳卒中は死因の二位を占めていたこともありますが、死亡率でみると減少傾向にあるのは確かです。
脳卒中の基礎には高血圧や資質異常症・糖尿病などが関係しているのは明らかで、超高齢化社会の渦中にある日本にあっては患者数が右上がりに増加していても良さそうなものですが、必ずしもそのような経過をたどっていないのは興味深いところです。
脳卒中のなかでも脳出血の死亡率が減少傾向にあるのは顕著といえます。
原因としては脳出血に対する治療方法の進歩を上げることも出来ますが、やはり生活習慣病に対する意識変化や食生活の変容などが影響しているのは見逃せない事実です。
戦後の日本では一貫して食生活の欧米化が進行してきました。
他方で塩分を多く摂取する傾向がある、和食の存在感は小さくなる一方です。
特に塩分が多い漬物や味噌汁などの摂取量は減少していることも影響しているようです。
脳出血の手術をした時の入院期間は?
脳出血の治療の基本は薬物治療とリハビリから構成されます。
血圧を下げたり止血剤を投与するなどして出血をコントロールしながら、急性期からリハビリを開始することで社会復帰をめざすのがスタンダードな治療だからです。
しかし出血量が多く脳圧上昇による脳ヘルニアの危険が予見されるとき、あるいはすみやかに血腫を除去しないと生命にかかわる場合、手術が選択されます。
つまり脳出血で治療に手術が選択されるというのは、中等以上の重症を意味しているので治療期間も長くなる傾向があります。
手術をした脳出血患者の入院期間は、少なくとも三ヶ月は見ておく必要があるでしょう。
手術からどこまで意識や運動機能が回復するのかを、症状の推移に注意しながら治療に勤める必要があるため、非常にデリケートな状況です。
手術後にリハビリを開始するにしても、手術自体によるストレスも相当なものがあるためリハビリも長期化せざるをえないため入院の長期化は覚悟しなければなりません。
脳出血の退院後の生活は手術前とどう違う?
脳出血をすると脳に何らかの障害が残りますので、一人で歩いたりすることも困難になります。
お酒好きな方は過度に飲んでしまうと、また、再発して血管が切れてしまうこともありますので、適度に抑えておくことが重要です。
手術を行った方は車を運転することができますが、対向車や信号への注意が必要となりますので、危ないと感じた時には、免許証の返還をおすすめします。
脳出血で入院された方も、退院後もリハビリに通うことで社会復帰をすることも可能です。
病院にはリハビリのサポートができる、理学療法士がいますので、その方と一緒にリハビリを行うことで、良くなっていきます。
脳出血で病院に運ばれた方は、手術を行っても片麻痺が後遺症として残る場合が多いです。
その場合は介護保険サービスを受けることになります。
脳出血の経験のある方の多くの方は、麻痺のような運動障害やしびれなどの感覚障害、記憶や認識の障害、バランスの障害など引き起こす場合も多いです。